人気沸騰中、猫沢エミさんのエッセイでもあるレシピ本「ねこしき」

こんにちは。広島蔦屋書店の河賀です。

三度目(広島では二度目)の緊急事態宣言下で皆さんは何を感じ、何を思い、何を食べたのでしょう。

悲しい事やつらい事、生きていればいい事ばかりじゃないけど、どんな時でもおなかは空くし食べずには生きられません。

食べることは生きること。
そうだよね~どうせ食べるんだからおいしいものや食べたいものが食べたいし、自分をいじめるんじゃなくて労わるような料理をしなくちゃ。
まぁできる範囲で。
と改めて思わせてくれた1冊をご紹介します。

「ねこしき 哀しくてもおなかは空くし、明日はちゃんとやってくる。」

「ねこしき 哀しくてもおなかは空くし、明日はちゃんとやってくる。」猫沢エミ

SNSでフォロワー急増人気沸騰中の猫沢エミさんによるレシピ本で、猫と食と恋人や家族のこと、暮らしというか生き様が綴られていて、人生を豊かに生きるヒントがつまったエッセイでもあります。
7章に分かれて構成されているのですが、それぞれの章でのシチュエーションごとにレシピが紹介されているのが面白かったので、1章づつの感想一言とレシピをひとつ(名称だけ!)エッセイ風にご紹介していきたいと思います。

1章

自分といることを楽しむ -ひとりハレの日-

どん底を経験したからこそ分かる、自分自身を大切にすることの大切さ。
それに気づけたらきっと、ひとりでもしっかり立っていられる。

くるみ春菊アンチョビのポテトサラダ(まずこのレシピでつかまれました)

2章

ぐうの音も出ないときこそ食べるのだ -MAXケの日-

相手が歪んで見えるほどに自分の心が歪んでいるとき、何もかもうまくいかない気がする時には無理しない。
完璧主義は傍らにおいてみよう。

キャベツぎゅうぎゅうスープ

3章

快く手放せば、気持ちよく返ってくる -ちょっとだけケの日-

自分も人も状況も変わっていくものだから、そのことを恐れて生きるのはやめよう。
またね、っていい言葉だ。

妙齢のロールキャベツ ビーさんオマージュ

4章

人として愛し合って生きること -たまらなくパリが恋しい日-

一度は行ってみたい遠い国フランスはパリ。
愛に対して自由なお国と聞けば対極のような自国に少し息苦しさを感じたりして。

パリジェンヌ風 苺のタルティーヌ

5章

誰かと一緒を心から楽しむために -みんなでハレの日-

誰かのために何かをする時に気を付けること。
それは気負わないこと。
頑張りすぎて疲れちゃって「わたしばっかり」とか言わないように。

豚こまのベトナム揚げ

6章

所作を磨いて整える猫と粉物 -粗忽者がお菓子を作る日-

繊細さが必要なお菓子つくり。
無駄な動きの少ない猫。
どちらも所作を整え、心の安寧をくれるとは納得。

すこーん! と抜ける開運ブリティッシュスコーン

7章

人生後半をよりよく生きる -明日の自分を助ける手仕事-

人生後半。自分にどう生きたいか問うてみる。
キレイでいたいし素敵とも言われたいけど、やっぱりわたしはつまらない人生にしたくない。
どう生きたいかはそれぞれだけど、自分と向き合うことは大事かも。

ねこしきベシャメルソース

こうして並べてみると、なんだか人生について深く考えた気分になりましたが、そこにレシピが入ると楽しくなってきますね。

この他にも興味深いレシピがたくさん掲載されてます。
猫や食が好き、という方はぜひ「ねこしき」を読んでください。
そしてこれから続く人生、楽しくても哀しくても作って食べて進んでいきましょう。

「猫は、うれしかったことしか覚えていない」

「猫は、うれしかったことしか覚えていない」石黒由紀子

猫愛がつまった猫あるあるショートストーリー。

チャーミングな猫の行動に猫好きさんはもちろん、そうでなくても可愛くてクスッと笑えます。

猫ってかわいいにゃ~。