
広島蔦屋書店で食の本を担当しています。仕事で料理をすることもありますが、作ることよりも食べることが好きなアラフォーです。本はもちろん好きですが、本屋さんが好きです。甘いものと、古いものと、かわいいものとか色々好きです。休日に一人で定食屋さんや喫茶店に行くのが最近の楽しみです。
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こんにちは、広島蔦屋書店の河賀です。
みなさんお待ちかねの○○の秋!ですね。
そう、なんですが、なんだか今年はやっぱり例年とは違う雰囲気を感じますね。
ワクワクしたいけどちょっと疲れちゃったな~みたいな。
そんな時は無理に張り切らずに、心穏やかに○○の秋を楽しみたいものです。
○○も色々ありますが、今回は「食欲の秋」と「読書の秋」を心穏やかに満たしてくれる本をご紹介します。
「たべるたのしみ」甲斐みのり
かわいいお菓子といえば一番に思いつく文筆家、甲斐みのりさんがこれまでに書籍・雑誌・新聞等に寄稿した食にまつわる膨大な随筆から54篇を厳選し、大幅加筆して再構成した待望の随筆集です。
おいしい味の記憶や懐かしい味の想い出、誰もの心の奥にあるいつかの日の食の記憶が蘇るあたたかくておいしい本書はまさに「たべるたのしみ」を教えてくれます。
甲斐さんが幼少期の食にまつわるお話がたくさん出てきて、どれも乙女でかわいい少女が思い浮かぶのですが、それはほぼわたしのような気がしました(笑)
カラフルでキラキラ透き通ったゼリーは食べるのと同じくらい眺めるのが好きだったし、ケーキを描く時はわたしも三段重ねのデコレーションケーキを描いてました。
小花の飾りのついた角砂糖はソーサー付きで母が紅茶をいれてくれた時に使うのが楽しみだったし、「カラスのパン屋さん」を読んだら必ずパンを食べてました。
「ぐりとぐら」のカステラや「おおきなおおきなおいも」を読めばみなさんもお腹が空いたりしたのではないでしょうか。
お菓子に限らず、家庭の味と母との想い出、初めてのひとり喫茶の苦い珈琲、好きな人が好きな味、大切な人に作る料理、あの人に贈りたい味。
そして、いただいたおいしい記憶すべてが心をあたたかくしてくれるのです。
「母のレシピノートから」伊藤まさこ
こちらも懐かしさ溢れる味と記憶のレシピが大幅加筆して文庫化。
心温まるエッセイやかわいい写真にも注目です。